今回は TIME VXR PROTEAM をカスタムペイントさせていただきました。
お客様のお車と同じ色にカスタムペイントしたいとのご依頼でした。
お預かりした時の状態です。
10年以上前のフレームなので補修塗装された部分もありますが、キズの少ない状態でした。
フレームセットと一緒にTIMEのステムとシートポストもお預かりしましたが、そちらとフォークの作業はこちらの記事でご紹介いたします。
まずは、お預かりしたフレームを洗浄してから元塗装の剥離をします。
カーボン素材の塗装剥離は剥離剤などの薬品を使用できないので、手作業での剥離となります。
今回はダウンチューブとヘッドチューブのロゴをクリヤー塗装だけにしてカーボンが見えるようにしたいとのご注文でしたので、カーボンを削らないようにしながらロゴの入る部分を念入りに剥離します。
元塗装を剥離したらマスキングをして、プライマーとクリヤーを塗装します。
クリヤーが完全硬化したのを確認したらロゴのマスキングを貼り付けます。
ロゴのマスキングは元の塗装を剥離する前にデータを作成して、カッティングプロッターでカットした物を使用します。
続いて全体にサーフェイサーを少し厚めに塗装します。
カーボン素材の物は塗装を剥離すると細かな凹凸が無数にある為、サーフェイサーでそれらを埋めて滑らかにします。
サーフェイサーで埋まらないような凹みがあったら場合はパテの出番です。
サーフェイサーが硬化したら調色したボルボ707を塗装します。
ボルボ707は3コートパールカラーなので、まずはベースカラーのホワイトを塗装して、続いてパールカラーを塗装します。
パールカラーを塗装したらすぐにロゴのマスキングを剥がしてクリヤーを全体に塗装してます。
塗料が硬化してくるとロゴの塗分けによる段差が目立ってくるので、ロゴ周りを研磨してクリヤー塗装を数回繰り返して段差を無くしていきます。
段差が目立たなくなってきたらトップクリヤーを全体に塗装します。
トップクリヤーの塗装後は数日間乾燥させて塗料を完全硬化させます。
トップクリヤーが完全に硬化したのを確認したら、フレームをポリッシングして塗装肌を整えて完成です。
今回はTIMEのカーボンフレームをカスタムペイントさせていただきました。
お気に入りの車と同じフレームカラーの自転車で、これからの自転車ライフをおたのしみください。