今回はDEROSA SCANDIUMをカスタムペイント致しました。
当ブログのこちらの記事を見てくださった方から、同じカラーに剥離塗装して欲しいとのご依頼でした。
お預かりした時のフレームセットの状態です。
このフレームはスカンジウムアルミ合金で作られており、右チェーンステー部分にはメッキが施されています。
フォークの素材はカーボンです。
トップチューブ上部のSCANDIUMの文字はカラーも含めて復元して欲しいのとご依頼でしたので、剥離作業を行う前に文字データの作成と調色を済ませておきます。
まずは元の塗装を全て剥離します。
フレームは金属素材ですので剥離剤を使用することが出来ます。
粗めのサンドペーパーで塗装面全体にキズを付けてから刷毛で剥離剤を塗っていきます。
剥離剤を塗布してから少し時間を置くと塗料が剥がれて浮いてくるので、浮いてきた部分をヘラやブラシで除去していきます。
一度では綺麗に剥離できないので、同じ作業を数回行います。
綺麗に剥離出来たら剥離剤が残らないように洗浄してフレームの剥離完了です。
続いてカーボンフォークの剥離に移ります。
こちらはカーボン素材ですので剥離剤が使用できません。
サンドペーパーやナイフなどの道具を使用してカーボンにキズを付けないように細心の注意を払いながら剥離していきます。
剥離作業が完了しました。
脱脂をしてから各チューブ内部やエンド部分にマスキングをしていきます。
右チェーンステーは元の塗装と同じようにマスキングをします。
再度脱脂をしてから プライマー → サーフェイサー の順に塗装していきます。
サーフェイサーが硬化したら溶接痕や素穴が開いている個所にパテを盛ります。
パテが硬化したら全体を300~600のサンドペーパーを使用してサンディングします。
パテを盛った部分には再度サーフェイサーを塗装しからサンディングして下地の完成です。
ネオンオレンジのベースカラーを塗装します。
ベースカラーを塗装出来たらEkiShow JADEカラーの塗装です。
3コートパールと同じように、色ムラがでないように気を付けながら塗装していきます。
EkiShowカラーの塗装を塗装した後は一度クリヤーを塗装して完全に硬化させます。
数日間時間を空けて塗料を硬化させたら文字塗装へ入ります。
まずは文字を塗装するトップチューブを800番のアシレックスを使用して足付けします。
脱脂をしたらカッティングプロッターでカットしたマスキングシートを貼り付けて、予め調色していたカラーで文字部分を塗装します。
マスキングを剥がしたらトップチューブに少し厚めにクリヤーを塗装してよく硬化させます。
トップチューブのクリヤーが硬化したら文字を塗装してできた段差をサンドペーパーでサンディングして無くしていきます。
段差が無くなったら最終のクリヤーを全体に塗装して完全に硬化させます。
最後にフレーム全体に1500~3000番のバフレックスなどを使用してからポリッシャーで磨いて完成です。
今回は弊社のブログを見てくださった方からのご依頼でDEROSAのSCANDIUMというフレームの剥離全塗装をさせていただきました。
お気に入りのフレームを自分好みのカラーに塗装した世界に一台のロードバイクに乗って自転車ライフを楽しんでください。